≪感想≫
あまり弱点を言うのは好きではないけど、より多くの人にプレイしてほしいので初っ端からあえて言っておきます。それはキャラ絵がそれほどうまくない事。絵を見てすぐに終了ボタンを押してしまう人もいるかもしれないけど、ちょっと待った!そこは気にせず読み進めていってほしい。私の場合は途中で慣れてきて気にならなくなるどころか、逆に『味があって良いじゃないか』と思うようになり、今ではむしろ好きになってきました。第一印象で判断すると損するかもよ?
そして大事な中身。文章は全体的にテンポが良く読みやすい。ストーリーは日常と非日常的な部分の緩急の付け方が上手く、どういう展開になっていくのか気になってしまう。後半にさしかかると緊張感のある盛り上がりをみせていき、ヒロインの健気な行動にも心打たれる事でしょう。
また、セリフ回しがしっかりしているので、誰が喋っているのかが把握しやすい。特に主人公の友人である加納とのやりとりが面白く、まるで漫才のよう。このような楽しい日常描写の他にも、バットエンドになった場合にでてくる“加納と小夜子のヒントコーナー”での全くヒントとかけ離れた漫談が、とてつもなく楽しいのです。なので、ぜひ一度はバットエンドになってみてほしいところ。