各所で定評があり、夢現でも紹介済みの『時の故郷』作者さんの新作アドベンチャーゲーム。画面内をクリックして調べたり、入手したアイテムを状況に応じて使うことでストーリーが展開していくタイプのアドベンチャーゲーム。
ストーリーの大筋としては、拉致され無人島に監禁された主人公たちが協同して脱出するのが目的。ゲームの進め方は、表示される画面をマウスでクリックして調べたり、入手した道具を使ったり、同行する仲間と会話したりして困難な現状を打破していく。最終的に全9章を読破することができればゲームクリアだが、プレイヤーの行動選択によりストーリーは様々な結末を迎えることになる。
≪感想≫
ストーリーが一本道ではないのは前述したが、それぞれの場面の解決方法にさえも、いくつか正解の手段があるのに驚いた。それゆえ分岐が多く、行動次第で終盤になれば全く違った展開になってくるのが面白かったです。また、登場人物それぞれのエンディングルートが用意されていて、真エンディングの他にもグットエンディングが多数あるなど、エンディングが全20種類もあるのは凄いと思います。また、グローバルスキップ機能により、簡単に繰り返しプレイが出来るのも嬉しい。これは単純なスキップではなく、前回クリアした解決方法でもう一度やるか、もしくは他の方法を試してみるかを選択できるので、新たなルートを探すのには大変便利なシステムでした。
最近は、サウンドノベル系のゲームが大半を占めてますが、「Erinyes」のような本来の意味でのアドベンチャーゲームというのは希少価値となりつつあると思います。まさに読むだけのノベルゲームに慣れた方には、このような能動的なアドベンチャーゲーム、自分で調べて考えて行動する事によってエンディングが変わっていくというのは、逆に新鮮に感じるかもしれません。まだ一度も経験が無いという方は、是非ともプレイしていただきたいゲームです。