はるか太古の時代から伝えられている“八宝珠物語”。主人公イドリー達は、絶大な力を秘め,至高の美しさをもつ宝石である伝説の八宝珠“レディパール”を探して旅をするロールプレイングゲーム。
【LADY PEARL】を紹介するに当たって、面白味を感じられる第一番の特徴はなんと言っても“324の特技を持ち魔法も銃も扱えるおてんば娘”や“正義の使者ヒーローを目指して修行する女の子”など個性豊かなキャラクターが数多く、また全てのキャラクターに、感情によって異なるパターンの顔グラフィックが用意されているという点。さらに付け加えると、登場するキャラクターの9割以上が女性キャラであり、その軽いノリのキャラ同士の愉快な会話が大きな見所となっている。
全体的に丁寧に作られており、飽きさせないようなマップの組み方や戦闘バランスも良い感じ。街の中でも人に話しかけることにより、物々交換やクイズ,依頼などのイベントが盛り込まれている点など非常に丁寧に作られていて好感がもてる。また、ゲーム中に様々な手段で手に入るアイテムや入手困難なアイテムなどを調合して、新たな希少アイテムを作り出すことができるので、ゲームをやり込みたい人には魅力的なシステムだ。
さらに付け加えておきたいものとして、ASE(Another Sight Event)という独自のサブイベントシステムがある。これは、同じ時間軸で動いている他のキャラ達の現在の様子,イベントを見るかどうか選択できるというもの。やり込んで何度も再プレイする際に、以前見た事のあるイベントを繰り返し見なくてもよい点と、逆にすべてのイベントを余すことなく見てみたくなってしまうという効果をもっている。
≪ 感 想 ≫
ゲーム開始時からキャラ同士のドタバタ会話が始まるので、最初の方はストーリーや目的が掴みづらく中盤頃になってようやく話の筋道が見え始めてくるといった感じでした。しかし、それを覆い隠すほどの個性豊かなキャラクター達が、やはりこのゲームの最大の見所であり新鮮さを感じるところなんだと思いました。このような新鮮さを感じられた理由として、ゲームの進行が個々のキャラクターの生い立ちや現在の出来事を一つずつ覗いていく短編集のような構成になっているところ。漫画で言えば長編ストーリーの漫画ではなく、四コマギャグ漫画みたいな感じでした。
キャラクターが喋る台詞の中にも心に残る名言としてメモしておきたいくらい「ああ、良いこと言ってるな」と思わされる台詞もみられ、ゲーム内の雰囲気は非常に良くかなり好感が持てました。一押しのロールプレイングゲームです。