第4回アスキーエンタテイメントソフトウェアコンテストでグランプリを受賞し、プレイステーションゲームソフトにも移植され
「Forget me not 〜パレット〜」というゲーム名で発売された作品。
精神科医である「シアノス・B・シアン」の診療所に、診療時間をとっくに過ぎた夜、謎の女性がドア越しから一人の少女の記憶を取り戻させてほしいという。シアンは後日きてくれと追い払おうとするが、彼女は「わたしたちには時間がないの」と銃で脅迫しカウンセリングを強要する。そんなやり取りの中、突然鳴り響く電話・・・電話から聞こえてきた声の主は記憶喪失の少女(B.D)本人だった。精神科医のシアンは電話を通じて「覚えているのは赤い色だけ・・・」という少女の言葉をもとに少女の精神世界を移動し、失われた記憶の先にある真実を見つけ出す記憶探しが始まる。
興味を惹きつけるような演出が素晴らしく、特に[効果音]の使い方が上手い。例えば、カメラのシャッターを切る音、ガラスが割れる音、電話の音、極めつけが耳鳴りのようなバックミュージックだったりと、音による効果で記憶という見えないものを上手く表現している。
そしてバラバラだった記憶が少しずつ集まっていくかのような少女(B.D)の台詞も、この世界にのめり込んでしまう要因の一つ。先が気になり止められなくなってしまう魅力があるゲームです。
記憶を取り戻していくには少女の精神世界の複雑に配置された部屋を移動し、部屋ごとの白い枠で表示された[記憶のかけら]を調べることで行われますので、とりあえず初めは動き回って気になるところを調べて手がかりを探ってみましょう。