自分の名前以外の何も分からない一人の少年が、どこなのかも分からない世界の行き着く先とその答えを探して旅をするRPG。世界は階層ごとに区切られており、それぞれの特徴的な世界観が目まぐるしく登場し、プレイヤーを一気にクライマックスまで引き込みます。シリアスで作者のメッセージ性を感じさせる独特のストーリーと悲壮感あふれる世界観がこのゲームのなによりの特徴で、また、一風変わった登場人物や印象的な台詞回しも大きな魅力の一つです。
ゲーム中で迫られる選択肢の中には、プレイヤー自身が望んだ選択がそのままエンディングへと向かうシチュエーションもあり、またそれが決してバッドエンドなどではなく「一つの物語の終局」であるところも、このゲームの独自の方向性を反映させたシステムと言えるでしょう。プレイ開始からラストまで要所要所に散りばめられた示唆的な情報からプレイヤーは様々な解釈をしつつ、ゲームクリア後は世界や存在や目的という永遠のテーマに何かしらの答えを感じるかもしれません。ちょっと変わったRPGが好きな方にはオススメです。
『上記、ゲーム作者紹介原文』
≪感想≫
世界の一番下から上階層へと目指して旅をする。上に何があるのか誰もわからないし、旅立っていった者は誰も帰ってこない。様々な上の世界の住人達の中には、この地から逃げ出したいけど進めない人,天国と言われる地で満足している人,別に上に行く義務はないし、このまま混沌の世界で生きていくのもいい…。なんというか夢を見ているような世界観…。あたりまえ、このゲーム全体的にただよう虚無感は…。そう、現実世界ではないのだ。哲学的なシナリオと洗練された台詞回しが斬新なロールプレイングゲームです。
最初の雰囲気から呑まれました。醜い町の混沌さ…。なんだろう?先が気になって一気にクリアしてしまいました。また、住人達や何者かの声などの台詞が意味深で気になる…。ピラミッドで死んだ時など妙にリアルで怖かった。
実はこのゲームをプレイした後、へんな夢を見ました。このゲームのキャラクタが出てきました。私はその中で黒い服の男でした。彼らの行動を見届け、次の世界へ案内していました。夢の中だけど妙にリアルな感じがしました。次の世界への扉が開いた瞬間、目が覚めていました。その先には何があったのだろう?