【ゲーム概要】
「この船は5日後に墜落する」
とある富豪に仕える人型AIの「アル」は宇宙旅行中に謎のメッセージを受け取る。
本当に宇宙船は墜落してしまうのか?
宇宙船を管理するAI達と対話しながら、真相を追え。
★操作方法
※スマホ・タブレットの場合は動作が安定しない可能性あり
◆PC操作一覧
スペースキー・右クリック:メッセージウインドウを閉じる
Ctrl (Windows):スキップ
マウスホイール押し込み:メニューを開く
マウスホイールを上に転がす:バックログを見る
Enter・マウスホイールを下に転がす:文字送り
◆スマホ・タブレット操作一覧
画面長押し(スマホ・タブレット):スキップ
右方向にスワイプ(スマホ・タブレット):メニューを開く
上方向にスワイプ(スマホ・タブレット):バックログを見る
左方向にスワイプ(スマホ・タブレット):オートモード
下方向にスワイプ(スマホ・タブレット):ロード
ゲームポイント
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・5日間の中で探索・討論・選択を行い物語が進行します。
・探索の不足、選択肢の誤りでBADENDに分岐します。
・人の死の描写がありますのでご注意ください。
・情報を突きつけたりする討論パートは後半です。
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★想定プレイ時間:2時間程度
★エンディング:BADエンディング5種類 GOODエンディング1種
はじめまして、素敵な本作をプレイさせて頂き、クリア迄拝見することが出来ました。
直後の感動の勢いに任せ、作者のおやまさまに感想をお伝えしたいと筆をとりました次第です。
クリアとは申しましても、恐らくBADエンディングの③④、及びCGモード2/3ページの下段左と中央の2枚は未回収です。分岐を試してみましたが辿り着けず……、(また完全に喜びに満ちたとは言えないまでも、悲劇の中に変わらぬ温かさが灯るようなGOODエンドを拝見した後に、悲しい結末を探すのも心苦しく……)いつか、おやまさまのサイト等で、攻略情報をご教示願える機会がありましたらいいなと厚かましくも存じます。
所謂推理ジャンルのアドベンチャーゲームは、私は下手の横好きと申しますか、
思考は得意で無いものの、暗躍する悪意や、事件の後半に豹変露呈する犯人の姿形等の刺激を欲する側面があり(こう書くと私はかなり性格がアレですね……苦笑)、楽しんでプレイさせて頂きました。
嗚呼それまでのあの柔和な表情や応対が、あんなにも辛辣に……ごくり。
始めは、結構シビアなスケジュール管理をしないと最初からやり直しになったりするのかなあ、等と不安や警戒を抱いておりましたが、
良い意味で、虚を突いたり奇を衒う選択(同一人物に複数回話しかける、敢えて誤った解答をする、等)をする必要が無く、順当に調査を積み重ねていけばクリアに辿り着ける作りは、個人的にありがたく感じました。
主に後半の、恐らく失敗してもやり直しさせてくれる選択肢(もう一度よく考えよう、的な流れになるもの)の場合は、何となく気になってロードしてやり直しましたが、
それ以外はそのままGOODエンドまで行きつくことが出来ました。
ただ、犯人は選択画面になった所では判りましたものの、それまでの言動などからそれ以前に推察する事は出来ませんでした。
個人的には……アルさんサイドと犯人サイドと、どちらが正しいか等という話ではなく(作中でもそうした表現をなさっていたと感じます)、
どちらも正しいと言えるし、そうなったらもう説得とかの段階ではなく悲しいけれど力でぶつかり合うしかないのかなとも思います……。
今回は結果として主要キャラクター達や「人類に」とって平和な終わり方となりましたが、
今後も犯人やフィーナさん達の様に、尊厳や自由を愚弄凌辱されるAIさん達は居なくなる訳でも無く、巨悪や悪意は蔓延り続ける……。ただ、これは今現代の私達とも同じですね。
それに、本当の自由とは、抑々自由意志とは本当にあるのか、AIさん達は明確に作られた存在である故そこに疑問を抱く事はきっとあって、でも私達所謂人類自身もある意味その疑問は同じかも知れないと考えます。
また犯人の仰っていた、反吐が出る気持ち、きっとその通りだろうだろうと思います。
本ゲームに惹かれます点はゲーム自体は勿論の事、キャラクター描写、そしてイラストがとても可愛らしいです。文面でも絵でも素敵に描かれていると感じました。
CGはどれも高品質で見映えがあり、アルさんの涙顔やマップ移動時のアイコン、ミンカさんの目だけしかこっちを向いてくれない立ち姿が特に好きです。
おやまさはゲーム文章イラストと、沢山の才をお持ちなのですね。誰かを徒に否定したり貶したりしない物語や、愛嬌と美しさを感じるイラストなど、もっとおやまさまの作品を拝見したいなあと感じます。
アルさんは始め、申し訳無くも何と申しますか他の方々のデザインに比べて控え目なので、もしかしたら男性か……?とも思っていました。それと服装(上半身)も所謂作業着、いや作業着も機能性に優れたお召し物ながら、可愛げという点に於いては……ご主人様はあんなに着飾っているのに……(笑)
犯人が嫌いと称したような言動は、創られたものだとしても、何とも愛らしく親しみを抱いてしまいます。
ご主人様との会話や彼女の反応から、アルさんのとっておき機能は途中から予測出来て含み笑いしておりましたものの、最終盤での発揮シーンでは種が判っていても笑いを堪えられませんでした、あれには犯人も「は?」としか反応出来ませんよね(笑) (こうしたシリアスな苦痛を、奇策でぶっ壊すのはとても好きな展開の一つです。)
この点も可愛げからかけ離れてる……素体が男の子モデルだったら喜びそうですが。あ、でもご主人様は素でかっこいいと思っているのですよね、ご主人様の普段の服装はあれかな、資産家の令嬢として相応しさを求められている感じで、趣味としてはそういう……(アルさんが勝手に調べて怒られたという検索履歴も気になる所ですね)。
ご主人様の御名前のお花はその象徴であったり、何となく今日日そうしたカップリングが主導とされているきらいもありますが、ふたりは友情として深い繋がりがある所も、素朴な爽やかさを感じて好きです。
皆さん魅力的なキャラクターで、甲乙つけ難いですが、個人的に特に交換を抱いたのはミンカさんです。彼女は一見ぶっきらぼうで、初対面で個人情報を訊いて来たりと、第一印象を悪くし兼ねない言動をとりますが、話して知っていく内に、恐らく彼女の中で合理的な行動をしているだけであり、他者をよく視ていながら放っておける優しさ(ある意味の無関心)を持っている方だなと感じました。ちゃんとお礼を言えたりと、大切な所は疎かにしないし。多くの場合だったら、接続詞を付ける様な場面でも、続きを話したりする合理性(犯人豹変後一旦非難した先で、打開手段があるが問題が2つある事の説明の際等)にも惹かれました。別に他者を遠ざける訳ではなく、ベティさんとも仲好しみたいだし、私ももし仲よくなってもらえたらきっと楽しいなと感じました。エンジニアな所も、戦闘には特に特化していない所(焦ったり、弱点もある所)も、(あくまでも言葉になさった情報からですが)彼女の行動原理が「自分がそうしたかったからしただけ」という所も、好ましいです。
皆さん其々に見せ場があって、アルさんが犯人にのされた後、その他のユニークさん達で行動しますが、
恐らくミレイさんは歌唱パフォーマンス特化型だからああした荒事場面に於いては役立つ感じで無い為に、(プロフィール欄にプライドが高いとあるもののあくまで歌唱に於いてであり)ご自身から申し出てアルさんの傍に付き添ってあげていたのかなとも想像しました。
その局面では、ベティさんの前職が絡んだのも展開として面白く、彼女は確かに色々大きいしパワータイプな要素もお持ちな感じがしてカッコイイですね、朗らかな性格もとっても素敵。彼女の料理も一度頂いてみたく感じました。
ミレイさんは、所謂ツンデレ的な性格と応対ながら、最後(お別れ前のお礼の場面)まで、アルさんには何も伝わっていなかったのも面白かったです、彼女達の時代ではあまりミームとして浸透していない概念なのでしょうか。
あと皆さんの命名の由来も気になりました。
アークさんは最上位的な意味のarch(と悪役のダブルミーニング?)、ミレイさんは美麗、ベティさんはボナペティから?、ルナさんは……ルナティックで実は犯人か……?等とも邪推しましたが(笑)、
アルさん始め他の方々は上手く考えられず、
もし何かそうした由来等制作秘話的な情報も、いつかご教示願える機会があったらなあ、なんて思いました。
溢れる感動に赴く儘に綴ってしまい、斯様な散文乱文長文となってしまいまして失礼いたしました。
まだ書き足りぬことはございますが、この辺で筆を置きたいと思います。
作者様には申し訳無くも、私がゲームと向き合うのは、自身が諸々不調な時であり、でもその際に運よく、本作の様に熱の込められた素敵な作品に触れることが出来ると、暫し色々から解放もされて、有難く感じます。
おやまさまの今後のご活躍も、陰ながら期待せずに楽しみにいたしております。漲る夏からふと静かに秋の気配を覚えます今日この頃、何卒心身ご自愛くださいます様に。