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[ロールプレイングゲーム]巡るダンジョン道中記
『ブレイカーハーツ』へのコメント(2021年5月16日 00:48)
ver1.04 クリア時間5時間。
〇ストーリー、演出、世界観など 一周したタイミングでの感想なので真実については心の整理ができてからやります。 いくら身構えていようとココロに矢が突き刺さるような選択の連続でした。 メタフィクションものの世界観として彼女たちにブレインと呼ばれたわけですが、心をぐちゃぐちゃにかき混ぜられて成形し直したような痛みと言いようのない温かみと寂しさを残される作品。 彼女たちと「私」はヒロインだったり恋愛感情というよりも、気の置ける相棒や一心同体の関係を重視しているようで心地よいものでした。 あまりに説明なく投げ出されてわけのわからない世界で死ぬことが決まっていても進まなければならないのを手伝う状況というのが最初は乗り切れないところでしたが、記憶の欠片の選択とブレインに対する選択の是非を彼女たちなりに応えてもらう中で彼女たちの弱さというものが浮き彫りになってから惹かれるようになっていきました。 選択をする度にそれが本当に良いことなのか正しいことなのか、それどころか何を選んでも無為に思えてしまうが、そんな中でも「私」の選択を尊重してくれる姿に言いようのない嬉しさを感じてしまいました。フレーバーテキストさえ彼女たちの理解の一助になるようで面白かったです。 あまりに制限されたコミュニケーションであの短い間にどれだけの人となりを知れたのかわかりませんが、彼女たちに「私」という存在を認められたことで感情移入とは違った向き合い方ができたように思います。 ナルのこちらを理解した言い回しだったりも魅力的で吸引力あるなぁ……と思わず初手で傾きかけました。真剣に選択肢に悩むゲーム性…といっていいのかわかりませんが、この試みはとても面白いですね。 最終的にメグミに傾倒して危うい子だなあと思いつつも少し理解できてしまうところ好きですね。周回もやりたいですがこの最初の一周を大事にしたいと思える素敵なシナリオでした。 記憶の欠片の世界は特に面白くてココロの色がどんどん偏っていくのを見ると何かのココロ診断をされているような気分になりました。BGMも特にメグミのテーマとして流れる曲が演出とあいまって全体的に選曲がとても好みでした。 余談ですがゲーム再開時の起動演出がめちゃ好きです。
〇バトルパート、難易度について ストーリーで手に入れたココロが有限の強化リソースとなるため、育成方針が人によって異なる点。 行動条件付けによる心装のカスタマイズの広さ、ハイリスクな覚醒のゴリ押しができる点などよく練られていると感じました。 難易度も相応に難しくなっていて、限られたココロを果たしてどこまでつぎ込んでいいのか、ストーリー上とのリンクも含めて自分の物語として楽しめました。 難しいゲームが苦手ということもあり各階層で毎回詰まっては作戦の見直しの連続で正直かなりしんどい部分もある。 アクティブ系の心装に使用回数を増やす要素が一切なかったのはちょっと驚きました。《暴走》はむしろ低防御相手なら心装を使い切ったダメージソースとして中盤には活躍しましたが、やはり終盤は防御が抜けなくて使いどころを考えさせられました。 この仕様もあって支援・妨害系の価値も変わったのですが、この支援の使用回数を意図的に絞って残さないといけない階層が一番きつくて印象的でした…。とはいえ、Aエンドのラストバトルはこのシステム理解しないと勝ち方がわからないこともあり後半は理解度がそのまま強さに直結するため達成感がありました。 モチベーションとしてストーリーパートが強くけん引してくれた部分もあり、完走までのバランスとしてはちょうどよかったのかなと。周回で殲滅できるのもよい点。
〇ゲームシステム、UIなど 結論から言えば全体的に面白くて快適だったと言える充実度。基本的な操作感でもホイール操作やショートカットは充実しており、ADVパートもバックログがしっかりついているので不便さを感じるのは心装の付け替え周りくらいかなと。また敵の能力が見えることが前提の難易度であることや、未読イベントがあれば知らせてくれる。直感的に操作できる良いUIでした。
「私」がブレインであることに、彼女たちと共にシンズイにたどり着けたことに誇りを持てるひと時でした。ありがとうございます。
ver1.04 クリア時間5時間。
〇ストーリー、演出、世界観など
一周したタイミングでの感想なので真実については心の整理ができてからやります。
いくら身構えていようとココロに矢が突き刺さるような選択の連続でした。
メタフィクションものの世界観として彼女たちにブレインと呼ばれたわけですが、心をぐちゃぐちゃにかき混ぜられて成形し直したような痛みと言いようのない温かみと寂しさを残される作品。
彼女たちと「私」はヒロインだったり恋愛感情というよりも、気の置ける相棒や一心同体の関係を重視しているようで心地よいものでした。
あまりに説明なく投げ出されてわけのわからない世界で死ぬことが決まっていても進まなければならないのを手伝う状況というのが最初は乗り切れないところでしたが、記憶の欠片の選択とブレインに対する選択の是非を彼女たちなりに応えてもらう中で彼女たちの弱さというものが浮き彫りになってから惹かれるようになっていきました。
選択をする度にそれが本当に良いことなのか正しいことなのか、それどころか何を選んでも無為に思えてしまうが、そんな中でも「私」の選択を尊重してくれる姿に言いようのない嬉しさを感じてしまいました。フレーバーテキストさえ彼女たちの理解の一助になるようで面白かったです。
あまりに制限されたコミュニケーションであの短い間にどれだけの人となりを知れたのかわかりませんが、彼女たちに「私」という存在を認められたことで感情移入とは違った向き合い方ができたように思います。
ナルのこちらを理解した言い回しだったりも魅力的で吸引力あるなぁ……と思わず初手で傾きかけました。真剣に選択肢に悩むゲーム性…といっていいのかわかりませんが、この試みはとても面白いですね。
最終的にメグミに傾倒して危うい子だなあと思いつつも少し理解できてしまうところ好きですね。周回もやりたいですがこの最初の一周を大事にしたいと思える素敵なシナリオでした。
記憶の欠片の世界は特に面白くてココロの色がどんどん偏っていくのを見ると何かのココロ診断をされているような気分になりました。BGMも特にメグミのテーマとして流れる曲が演出とあいまって全体的に選曲がとても好みでした。
余談ですがゲーム再開時の起動演出がめちゃ好きです。
〇バトルパート、難易度について
ストーリーで手に入れたココロが有限の強化リソースとなるため、育成方針が人によって異なる点。
行動条件付けによる心装のカスタマイズの広さ、ハイリスクな覚醒のゴリ押しができる点などよく練られていると感じました。
難易度も相応に難しくなっていて、限られたココロを果たしてどこまでつぎ込んでいいのか、ストーリー上とのリンクも含めて自分の物語として楽しめました。
難しいゲームが苦手ということもあり各階層で毎回詰まっては作戦の見直しの連続で正直かなりしんどい部分もある。
アクティブ系の心装に使用回数を増やす要素が一切なかったのはちょっと驚きました。《暴走》はむしろ低防御相手なら心装を使い切ったダメージソースとして中盤には活躍しましたが、やはり終盤は防御が抜けなくて使いどころを考えさせられました。
この仕様もあって支援・妨害系の価値も変わったのですが、この支援の使用回数を意図的に絞って残さないといけない階層が一番きつくて印象的でした…。とはいえ、Aエンドのラストバトルはこのシステム理解しないと勝ち方がわからないこともあり後半は理解度がそのまま強さに直結するため達成感がありました。
モチベーションとしてストーリーパートが強くけん引してくれた部分もあり、完走までのバランスとしてはちょうどよかったのかなと。周回で殲滅できるのもよい点。
〇ゲームシステム、UIなど
結論から言えば全体的に面白くて快適だったと言える充実度。基本的な操作感でもホイール操作やショートカットは充実しており、ADVパートもバックログがしっかりついているので不便さを感じるのは心装の付け替え周りくらいかなと。また敵の能力が見えることが前提の難易度であることや、未読イベントがあれば知らせてくれる。直感的に操作できる良いUIでした。
「私」がブレインであることに、彼女たちと共にシンズイにたどり着けたことに誇りを持てるひと時でした。ありがとうございます。